
医療現場で使われる略語「タキる」と、頻脈(tachycardia)の定義・症状・原因、関連用語(SVT、VTなど)を語源からわかりやすく解説します。
頻脈とは、安静時に心拍数が100回/分を超える状態を指す不整脈の一種です。軽度の動悸から重篤な心室性頻拍まで幅広く、早期の評価が重要です。
「タキる」は「タキカルディア(tachycardia)」に由来する略語で、頻脈状態を簡潔に伝える現場用語です。バイタル変化の共有や初期対応の判断を迅速化します。
tachycardiaはギリシャ語の tachy-(速い)+-cardia(心臓) に由来します。語源を知ることで、他の医学用語も直感的に理解しやすくなります。
語源: brady-(遅い)+cardia(心臓)
意味: 安静時の心拍数が60回/分未満
補足: 病的な場合はペースメーカーが必要になることも
語源: a-(否定)+rhythm(リズム)+-ia(状態)
意味: 心拍のリズムが不規則になる状態
補足: tachycardiaやbradycardiaを含む広義の概念
語源: supra-(上)+ventricular(心室)+tachycardia
意味: 心室より上の部位で発生する頻脈
補足: 突然始まり突然止まることが多い
語源: ventricular(心室)+tachycardia
意味: 心室から発生する頻脈
補足: 重症化すると心停止のリスクもある
「タキる」は頻脈を端的に伝える医療略語。その背景にある「tachycardia」の語源・症状・関連用語を知ることで、不整脈の理解が深まり、現場感覚も磨かれます。心臓のリズムが速すぎるとき、身体は何を伝えようとしているのか──言葉を手がかりに読み解いてみましょう。