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札幌市立大学では、令和8年(2026年)4月より「助産学専攻科」から「看護学専攻科 助産学専攻」へと名称が変更されます。北海道内でも屈指の教育環境を誇る同校は、助産師を目指す受験生にとって憧れの存在ですが、定員も10名と少なく(一般選抜・学内選抜の総計)、合格を勝ち取るには綿密な準備が不可欠です。
特に社会人受験生にとっては、専門実践教育訓練給付金の活用や、札幌市民か否かによる学費の違いは、進学資金計画に直結する重要なポイントです。本記事では、最新の倍率や難易度、過去問の入手方法、学費、学生寮の実態を解説します。
札幌市立大学の最大の特徴は、定員10名(総計)という徹底した少人数制にあります。教員一人ひとりが学生に寄り添う手厚い指導が受けられるため、技術習得が不可欠な助産教育において有利な環境です。また、市立札幌病院をはじめとする高度医療機関との強力な連携により、実践的かつ最先端の臨床実習を経験できる点が大きな魅力です。
札幌市立大学を象徴するユニークな取り組みに、デザイン学部と看護学部の学生が共同で開発した「ぼうさいすごろく」があります。これは、災害時などの健康課題を遊びを通して学べるツールとして開発されました。
助産学を学ぶ学生も、こうした「専門知をいかに分かりやすく地域に還元するか」という視点を、学部の垣根を越えた連携の中で学ぶことができます。災害時に弱い立場となる妊産婦や赤ちゃんを守るための「防災の視点を持った助産師」を目指す方にとって、この創造的な環境は啓発的な刺激となります。
学びの拠点は、札幌市中央区にある「桑園キャンパス」です。JR桑園駅から徒歩3分という好立地です。市立札幌病院に隣接しているため、実習と講義の往復もスムーズです。デザイン学部がある芸術の森キャンパス(南区)とは場所が異なりますので、受験時の下見や通学経路の確認には注意が必要です。
札幌市立大学の助産課程の倍率は、年度によって変動がありますが、概ね2倍から4倍程度で推移しています。定員が10名と非常に少ないため、志願者が数名増えるだけで倍率が跳ね上がる傾向にあります。一般選抜と社会人選抜(※実施年度による)を合わせての定員となるため、どの枠で受験するにせよ、高い正答率が求められます。
専攻科は大学ではないため、一般的な模試の「偏差値」としては算出されにくい傾向にあります。しかし、看護系大学卒業レベルの知識が前提となるため、看護師国家試験レベルを優に超える学力が必要です。札幌市立大学は公立であることから志願者の層が厚く、難易度は道内トップクラスに位置づけられます。
【重要】札幌市立大学の過去問題は、他学部と異なり「閲覧のみ」とされている年度が多く、Web上での全文公開や問題冊子の配布が行われない場合があります。最新の情報では、桑園キャンパス事務室での窓口閲覧(要事前予約)が基本となります。遠方の方は、募集要項発表後に大学の入試担当窓口へ「看護学専攻科 助産学専攻の過去問参照方法」を必ず電話等で直接確認してください。
筆記試験:看護学一般の専門知識、読解力、論理的思考力、文章表現力を総合的に評価します。
個別面接を行い、学修意欲、目的意識、社会性、専門分野への関心等の観点から総合的に評価します。面接では自己分析を徹底し、助産師としての強い意志を言語化しておきましょう。
札幌市立大学では、社会人経験者向けの選抜枠が設けられることがありますが、定員10名の中に含まれるため非常に狭き門です。出願資格には、看護師としての実務経験が求められます。年度によって募集区分が変更される場合もあるため、最新の募集要項で「社会人としての出願資格」を必ず確認してください。
公立大学であるため、「誰が入学するか」によって入学金が異なります。
札幌市民等: 282,000円
上記以外(市外): 423,000円
※市民等とは、本人または配偶者・1親等親族が入学の日の1年前から札幌市内に居住している場合などが該当します。この約14万円の差は大きいため、事前に該当条件を精査しましょう。
社会人にとって最大の関心事は「専門実践教育訓練給付金」でしょう。これは、支払った学費の最大70%が還付される制度です。札幌市立大学の助産課程が最新の指定を受けているか、また自身の受給資格があるかについては、必ず受講開始1ヶ月前までに最寄りのハローワークで確認してください。名称変更(看護学専攻科 助産学専攻)に伴う指定番号の変更等がある可能性も踏まえ、公式情報の確認が不可欠です。
札幌市立大学には大学直営の学生寮はありません。しかし、キャンパスがある「桑園(そうえん)エリア」は、JR札幌駅から一駅という都会でありながら、市立病院や大型商業施設があり、生活利便性は抜群です。実習で帰宅が遅くなることもある専攻生にとって、桑園駅周辺での物件探しは非常に現実的で賢い選択です。
※本記事の情報は2026年度(令和8年度)入試以降の参考として作成されています。最新情報は必ず札幌市立大学公式サイトをご確認ください。
【参考資料】 札幌市立大学 公式サイト / 厚生労働省「教育訓練給付制度」ガイド