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2026年4月に4年制として開校する茨城県立看護大学校(旧:中央看護専門学校)
2026年4月、茨城県立中央看護専門学校は4年制への移行に伴い、新たに「茨城県立看護大学校」としてスタートします。これまでの3年制教育から4年制教育になることで、より高度化する医療現場に対応できる質の高い看護師育成を目指します。
大きな変更点は、卒業時に「高度専門士」が付与されることです。修業年限が4年になることに伴い、カリキュラムの拡充されます。従来の看護師国家試験受験資格に加え、新たに選抜制(定員あり)による保健師国家試験受験資格の取得が可能になる点が、受験生にとって非常に大きな魅力となっています。
4年制課程を卒業すると、文部科学大臣より「高度専門士」の称号が付与されます。これは4年制大学卒業者と同等の「学士」相当の学力があると認められるもので、卒業後に大学院への進学が可能になるほか、就職時の給与格付けも大学卒業者と同等に扱われます。
1年延長された学習期間により、基礎教養科目や看護専門科目がさらに充実します。特に地域医療や公衆衛生を支える保健師の養成に力を入れるほか、実習時間を十分に確保することで、臨床実践能力の高い看護師を育成するプログラムが組まれています。
茨城県立看護大学校の偏差値は、4年制化への期待感から、従来の専門学校時代よりも上昇する可能性が高いと予測されます。
旧・中央看護専門学校時代の偏差値は概ね50〜52前後でした。しかし、大卒と同等の「高度専門士」が取得でき、かつ学費が安い公立校であることから、今後は偏差値55前後の中堅看護大学に近い難易度まで上昇する可能性があります。
茨城県立医療大学などの国公立大学を目指す層が、学費の安さを理由に併願してくることが予想されます。
倍率は、その年の志願者数に大きく左右されます。4年制化の初年度となる2026年度入試は、例年以上の混戦が予想されます。
過去の一般入試倍率は2.5倍〜3.5倍程度で推移してきました。推薦入試(公募・指定校)においても、茨城県内の公立看護校としての根強い人気があります。
「4年制で保健師も目指せる」という条件は、専門学校志望者だけでなく、大学志望層も引きつけます。入試では、より高い得点力が求められます。
公立の看護大学校であるため、私立大学に比べて教育費を大幅に抑えることができます。
茨城県立看護大学校の学費は県立規定に基づきます。入学金(県内者約20万円)や授業料(年間約12万円程度)を合わせても、4年間の学納金総額は100万円以下に収まる見込みです。これは私立看護大学の4年間(約500万〜700万円)と比較して圧倒的な低コストです。
茨城県が実施する「看護師修学資金」の利用が可能です。卒業後に茨城県内の指定医療機関に一定期間勤務することで、貸付金の返還が免除される制度であり、経済的な自立を目指す学生を強力にバックアップしています。
入試の傾向を把握し、効率的な対策を行うことが合格への近道です。
茨城県立看護大学校としての過去問はまだありません。学校窓口での閲覧・入手方法を確認しましょう。
Q:大学との違いは何ですか?
A:設置主体は県ですが、4年制の期間、高度専門士の称号、保健師受験資格の取得、大学院進学資格など、実質的なメリットは大学とほぼ同様です。むしろ学費の安さが大きなメリットと言えます。
Q:男子学生も受験できますか?
A:はい、男女共学です。県立看護校には男子学生も在籍しており、性別に関わらず意欲ある学生を広く受け入れています。
Q:2026年度の入試要項はどこで入手できますか?
A:茨城県の公式サイト内、茨城県立中央看護専門学校(茨城県立看護大学校)のページにて順次公開されます。
2026年4月に誕生する茨城県立看護大学校は、将来の看護職を目指す方にとって最高峰の学習環境の一つとなります。4年制化により競争率は高まりますが、「学費の安さ」と「大卒相当の資格」は他に代えがたい魅力です。