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「中林病院助産師学院」は東京都墨田区に位置し、100年近い歴史を持つ産婦人科・中林病院に併設された助産学校です。2025年度(令和7年度)入試より推薦入試が募集停止(推薦入試廃止)されるなど、入試制度に変更がありました。
中林病院助産師学院サイトに学院長としてメッセージを寄せる中林正雄先生は、2006年9月6日午前8時27分、秋篠宮妃紀子さまが悠仁さまをご出産された際、愛育病院長(当時)として手術の指揮・執刀を担いました。(中林病院顧問、母子愛育会総合母子保健センター所長)
秋篠宮妃紀子さまのご出産(悠仁さまのご誕生)は、胎盤が子宮口をふさぐ「部分前置胎盤」というリスクを伴うものであり、予定日より20日早い皇族初の帝王切開という歴史的な手術でした。当時39歳という現皇室での最高齢出産(当時)の成功を支援しました。
中林病院助産師学院は、墨田区東向島にある「中林病院」が運営する、全国でも数少ない病院併設型の助産師養成所です。
1921年創立という長い歴史を持つ中林病院は、地域母子保健の拠点として高い信頼を得ています。学院が病院に併設されている最大のメリットは、「教育と臨床の距離が極めて近い」ことです。講義で学んだ理論を、すぐ隣の病院での演習や実習で確認できる環境は、1年間という短期間でプロを目指す学生にとって理想的です。
修業年限は1年間、定員は20名(女子のみ)です。少人数制を活かし、きめ細やかな個別指導が行われます。カリキュラムは、基礎助産学から地域母子保健、そして10件以上の分娩介助を含む臨地実習まで、非常にタイトかつ充実した内容です。母体病院での実習が中心となるため、実習先への移動負担が少なく、学習に専念できる環境が整っています。
「合格するためにはどの程度の学力が必要か」は、全ての受験生の悩みです。公式データがない中で、どう判断すべきかを整理します。
インターネット上には「偏差値55〜60」といった数値が散見されますが、助産師学校に公式な偏差値は存在しません。そもそも、看護師免許保有者または取得見込み者のみが受験するため、一般的な大学受験の偏差値とは母集団が全く異なります。目安としては、看護師国家試験の内容を学び、かつ専門科目(母性看護学)においてプラスアルファの知識を持っていることが求められます。
学院は詳細な倍率を公表していませんが、都内の助産師学校は全国的に見ても人気が高く、一般的には3倍〜5倍程度の激戦となることが予想されます。特に注意すべきは、令和7年度より推薦入試が停止されたことです。
学費の正確な把握は、受験準備の最重要事項です。中林病院助産師学院の学費は、一部の紹介サイトにあるような「120〜150万円」ではありません。
公式情報に基づく1年間の必要経費(概算)は以下の通りです。
病院の公式サイトには「オプトアウト」についての記述があります。これは、適切な医療・教育を提供している証でもあります。
医療におけるオプトアウトとは、臨床研究や医学教育において、患者さんの匿名化されたデータを使用する際、あらかじめ情報を公開し、拒否する機会を設ける手続きのことです。中林病院は教育機関としての役割も担っているため、研究の質を担保するためにこの手続きを行っています。
学院は墨田区東向島にあり、東武伊勢崎線「曳舟駅」または京成押上線「京成曳舟駅」から徒歩数分という抜群の立地です。
伝統ある中林病院助産師学院、中林病院で仲間と共に学ぶ経験は、何物にも代えがたい財産となります。
【重要】入試要項は変更される可能性があるため、必ず中林病院助産師学院の公式サイトから最新の募集要項を取り寄せて確認してください。入試対策は敏塾にご相談ください