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ハンタウイルスは、主に野生のげっ歯類(ネズミ)が保有するウイルスで、人間はネズミの排泄物・尿・唾液などに触れたり、乾燥した排泄物が空気中に舞い上がった粒子を吸い込むことで感染します。 このウイルスは世界各地に存在し、地域によって異なるタイプのハンタウイルスが確認されています。2026年時点でも、世界保健機関(WHO)は重要な動物由来感染症として監視を続けています。
国際的に確立した分類として、ハンタウイルス感染症には以下の2つの主要タイプがあります。
● 腎症候性出血熱(HFRS):主にアジア・ヨーロッパで発生
● ハンタウイルス肺症候群(HPS):主にアメリカ大陸で発生
2026年5月、WHOはクルーズ船内で発生したハンタウイルス感染症の集団事例について速報を発表しました。
WHOは「ヒトからヒトへの感染は一般的ではない」と明言していますが、国際移動を伴う環境での発生であるため、各国に注意喚起を行いました。
ハンタウイルスの主要な宿主は野生のネズミです。 感染者の多くは、以下のような状況でウイルスに曝露したと報告されています。
・ネズミの尿・糞・唾液に触れる ・乾燥した排泄物が空気中に舞い上がり、吸い込む ・ネズミに噛まれる
WHOやCDCの一次情報によれば、ハンタウイルスは麻疹のような空気感染を起こすウイルスではありません。 しかし、排泄物が乾燥して舞い上がった粒子を吸い込むことで感染するため、実質的にエアロゾル吸入による感染が起こり得ます。
ヒトからヒトへの感染は、南米の一部地域で例外的に報告がありますが、WHOは「一般的ではない」と明確に述べています。
2026年5月時点で、日本国内のハンタウイルス感染症に関する新規の大規模発生について、一次情報として確認できる報告はありません。
WHOやCDCの情報によれば、潜伏期間は1〜4週間とされています。 初期症状は以下のように風邪に似ているため、見分けが難しいことがあります。
・発熱 ・頭痛 ・筋肉痛 ・倦怠感 ・悪心
HFRSは、重症化すると腎機能障害や出血傾向が現れることがあります。 症状の重さはウイルスの種類によって異なり、軽症から重症まで幅があります。
HPSは、初期症状の後に急速な呼吸不全を起こすことがあり、重症化しやすいタイプとして知られています。 アメリカ大陸で報告されることが多く、集中治療が必要になるケースがあります。
WHOやCDCの情報によれば、ハンタウイルス感染症には特異的な治療薬は存在しないとされています。 治療は対症療法が中心で、重症例では集中治療が必要です。
2026年時点で、WHOが承認したハンタウイルスワクチンに関する一次情報は確認できません。 研究は進められていますが、一般向けに利用可能なワクチンは存在しないとされています。
クルーズ船は閉鎖空間であり、多くの人が長期間生活するため、感染症が発生すると拡大しやすい環境です。 ただし、ハンタウイルスはヒトからヒトへ一般的に感染しないため、今回の事例でもげっ歯類との接触が疑われています。
WHOは2026年5月、クルーズ船内で感染者と死亡が確認されたと発表しました。オランダの船会社が運航する「MV ホンディウス(MV Hondius)」というクルーズ船です。アルゼンチンからカーボベルデ諸島に向かう大西洋の島々を巡る航海中でした。MV ホンディウスには日本人が1人乗船していることが、運航会社やメディアによって明らかにされています。
・食べ物を密閉する ・ゴミを放置しない ・建物の隙間を塞ぐ ・屋内外の清掃をこまめに行う
・ネズミの排泄物を見つけたら、乾燥させず湿らせて処理 ・マスクと手袋を着用 ・換気を十分に行う ・アウトドアではネズミの多い場所を避ける
ハンタウイルスはネズミが媒介する感染症であり、2026年にはクルーズ船での集団事例がWHOから報告されました。 ヒトからヒトへの感染は一般的ではありませんが、排泄物を吸い込むことで感染するため、日常生活でも注意が必要です。 正確な情報に基づき、過度に恐れず、適切な対策を取ることが重要です。